エレベータ・トーク
Elevator talkという英語のフレーズをご存知だろうか。
エレベータにたった30秒間乗り合わせた人に対しても有効なくらいに、
相手の気持ちを惹きつけるような極めて簡潔かつわかりやすいプレゼンテーションをすること。
俳句の国に住む日本人には、コツさえつかめば得意なタスクなのではないだろうか。
最近はエレベータ自体も喋ったりする。
私がよく行く国立情報学研究所のエレベータに夕方乗ったら、
「お仕事、ご苦労様でした」と言われたことがある。
「おまえは俺の上司か!」とその場でつっこみを入れたが、どこのメーカだっけ。
英国ではエレベータのことをliftというが、
幼少時ロンドンの地下鉄のliftでひどい目にあったことがある。
Liftを降りたところが改札なので、liftのドアが開いた瞬間に
財布から定期券(passではなくseason ticketという詩的な名前がついていたっけ…)
を取り出したのだが、手元が狂って手裏剣のよう放り投げてしまった。
そして、私の定期券は、エレベータとフロアとの間のわずかな隙間に、吸い込まれるように、
ゆっくりと、落ちていったのだった…
英国に移り住んで間もない頃だったので、
何故定期も切符ももっていないのかを駅員に英語で説明するのに死ぬほど苦労したっけ。
さて、ニューズウォッチのオフィスがある銀座東芝ビルのエレベータもちょっと変。
こんなへんな英語が書いてある。レストラン・ショッピング街の宣伝らしいが、

"It eats."
そいつは喰らう? どいつが? なんか怖いぞ。

"It enjoys it."
誰か、頼むから最初のitと最後のitが何を指しているのか教えて欲しい。
エレベータに乗るたびに頭痛がする。
以上エレベータ・トーク。



