検索と検索とノーパン
問題: 「検索」を英訳すると?
検索メイニアックでなければsearch、検索メイニアックであればretrievalという人が多いのではないだろうか。
情報検索はinformation retrievalの訳語だが、どちらも正解。
ではどう違うのか?
英語ではsearch and retrieve(動詞)とかsearch and retrieval(名詞)という表現を使う(注1)。
つまり両者の意味は異なる。
Searchは、探索という訳語もあるが、とりあえず探してみること。
見つかるかどうかはわからない。
Retrieveは、見つかった場合に、それを取り出してユーザに提供すること。
狩猟において獲物を口にくわえてご主人様に持っていくのがretriever(リトリーバー)の仕事である。
(注1)ときに、try(動詞) and error(名詞)というのはやめましょう。
trial and errorが正解というのは多くの人がご存知でしょう。
でも実は動詞で揃えてtry and errという手もあります。
errという動詞はカタカナだと「アー」。志村けんになったつもりで言うとうまく発音できます。
ということで日本語の「検索」はsearchの意味にもretrievalの意味にも使われる。
Search and retrieveは「検索と検索」と訳すわけにもいかず、「検索と提示」くらいになるのだろうか。
さて英国留学時代、検索エンジンLycosのTVコマーシャルを見て衝撃を受けた。
風が強い崖の上で、何故かスコットランドの男性がキルト姿でバグパイプを吹いている。
キルトが今にもまくれそうだが、その下はもちろんすっぽんぽんである。
スコットランド人はバグパイプで両手が塞がっていて困っている。
そこに颯爽と黒い犬が登場する。Lycosのretrieverである。
スーパーマーケットかどこかににさっと走っていって、スコットランド人にブリーフを買ってきてくれる。
ようするに欲しいものがすぐにretrieveできるというコマーシャルだった。
そういうわけで検索エンジンとは犬のはずなのだが、研究レベルで有名な検索システムには犬ではない動物が多い。
Okapi(オカピ。英語ではオカーピー)。私は英国でこれを使っていた。
Lemur(キツネザル。リーマーと発音)、Indri(インドリ、ようするにでかいキツネザル)。
ちなみにOkapiで有名なSteve Robertsonは新しいシステム・実験環境をImpala(インパラ。インパーラーと発音)と名づけようとして、思いとどまったそうだ。
犬は文書をくわえてもってきれくれるが、インパラだとぴょんぴょん跳んでどこかに行ってしまうからかも知れない。




コメント
私は英語辞書を手に取ったときはまず retrieve を引いてみることにしてます。
# 何か発見があるわけではありませんが。。。
Terrierはまんま犬ですね。
http://ir.dcs.gla.ac.uk/terrier/
投稿者: masao | 2007年05月24日 12:53
masaoさん
おぬしも検索メイニアックよのう。
ときに、User Satisfaction Taskは結局rejectされたということらしいので、いったんゼロクリアです。。。
ただ、acceptされた各タスクの文書検索コンポーネントについては私が横断的にオーガナイズするという説もあるので、User Satisfaction的な話が出てきたら是非また相談にのってください。
投稿者: 酒井哲也 | 2007年05月24日 13:24