追悼 Karen Sparck Jones
tf-idfのエントリで書いたばかりの検索・言語処理界の偉人Karen Sparck Jonesが4月4日、癌で亡くなった。
末期癌であったことは少し前から聞いていた。
私が英ケンブリッジ大学におしかけてKarenに弟子入りしていたのが2000年~2001年。
2002年に実は一度癌の手術をしたらしい。
2006年に癌が再発、その時点で手遅れだったそうである。
歯に衣着せぬタイプで、彼女の悪口を言う学生や研究者もいたが、本当は優しくお茶目な人だった。
英国滞在中、Karenとその夫、故Roger Needham
(英ケンブリッジ大コンピュータラボラトリ長、英マイクロソフト研究所所長などを歴任。
私の英国滞在中に、CBEという、あと一歩でknightの称号をもらってしまっためちゃめちゃ偉い人。)
を家に招待して無理矢理日本食を食べさせたところ、なんと後日彼らの自宅でのランチに招待してくれた。
これはそのときのラブラブの二人の写真。足の長さに注目。

Karenは、亡くなる直前に名誉ある賞を3つも受賞した。
ケンブリッジ大学のニュース
学会ACMのアナウンスメント
特に、ACM (The Association for Computing Machinery)から受賞したAthena Lecturer AwardのAthenaというのは、ようするにギリシア神話の女神アテナである。
(注: 英語の発音としてはアスィーナに近い。)
Karenは生前も神様だったし、これからも神様である。
最後に、今年2月27日にKarenが私にくれた最後のメイルにあった言葉を書きとめておく。
私が転職の報告をし、「Director of the Natural Language Processing Laboratoryという肩書きになったけど、今のところ一人しかいない研究所だからdirect(指揮監督)しようがないよ!」
とこぼしたことに対するリプライである。
"Do your research and be thankful!"
研究しなさい、そして(研究に集中できる環境を与えられたことに)感謝なさい!
Karenも天国で研究を続けていることだろう。大好きなRogerと一緒に。



