« 無形なる者達 | メイン | 国会議員の要件 »

引きこもりの週末  このエントリーをはてなブックマークに追加 このエントリー参照しているはてなブックマーク このエントリーをdel.icio.usに追加

もうこれ以上頭が働かないので仕事は終り。

この週末、鎌倉は深い霧に覆われて、湿度が高かった。とても、外に出て行く気にはならない。除湿をかけて、自分の部屋に引きこもってしまった。

湿度が低く、涼しいお部屋で、アイス珈琲を飲み、音楽を聴きながら濫読生活。土日は、『甘粕正彦 乱心の曠野』『揚令伝』『ルーキーズ』『銀魂』(最新刊)を読んで過ごす。漫画も小説もノンフィクションもごちゃ混ぜで、多少混乱気味だ。登場人物が、皆暑い…じゃない熱い。

ルーキーズは最終刊から読み始めてしまって、2巻飛ばしで、後ろに戻っているので、途中経過は全て推測だが、各巻読みながら、肩を震わせて本気で泣いてしまった。真夜中、コミックを握り締めて号泣する45歳というのは、かなり不気味な図なので、人には見せたくない。(部屋に鍵をしめて読む)

「今を生きている。今生きなければ、死んだも同然なんです」熱い。泣けるぜ。

白洲次郎という人がいた。(FEペディアから抜粋)

白洲 次郎(しらす じろう、明治35年(1902年)2月17日 - 昭和60年(1985年)11月28日)は、兵庫県出身の日本の実業家。終戦直後GHQ支配下の日本で吉田茂の側近として活躍し、貿易庁(通産省)長官等をつとめる。独立復興後は、東北電力会長等を歴任した。夫人は、作家・随筆家の白洲正子

白洲は、GHQ / SCAPに対して当時の日本政府および日本人がとった従順過ぎる姿勢とは一線を画し、イギリス仕込みの流暢な英語(白洲は日本語を話す方が訥弁になった)とマナー、そして本人が元々持っていた押しの強さと原理原則(プリンシプル)を重視する性格から、主張すべきところは頑強に主張し、GHQ / SCAP某要人をして「従順ならざる唯一の日本人」と言わしめた。

エピソード1
昭和天皇からダグラス・マッカーサーに対するクリスマスプレゼントを届けた時に、「その辺にでも置いてくれ」とプレゼントがぞんざいに扱われたために激怒して「仮にも天皇陛下からの贈り物をその辺に置けとは何事か!」と怒鳴りつけ、持ち帰ろうとしてマッカーサーを慌てさせた。マッカーサーは当時、神と崇められるに等しい存在だったが、白洲次郎に申し訳ないと謝り、ちゃんとテーブルを用意させた。

エピソード2
GHQ / SCAP民政局長のコートニー・ホイットニー准将に英語が上手いと言われ「あなたももう少し勉強すれば上手くなる」と逆襲した(米語に対する最大限の皮肉、後述)などGHQ / SCAPとの交渉の間に生まれたエピソードは数多い。)

エピソード3
昭和23年(1948年)、商工省に設立された貿易庁の初代長官に就任する。なお、就任にあたり優越を目的とした企業や関係者から贈り物が届いたのを知ると、知らせた者を一喝し受け取りを拒否したといわれる。少資源国日本が生き残る道として、経済復興には産業政策を輸出主導型へ転換させる必要があるとし、商工省を改組し、通商産業省設立の中心的役割を果たした。それをなし遂げる政治力は「白洲三百人力」と言われた。

エピソード4
昭和26年(1951年)9月、サンフランシスコ講和会議に全権団顧問として随行する。この時、首席全権であった吉田首相の受諾演説の原稿に手を入れ、英語から毛筆による日本語に書き直し、奄美諸島、琉球諸島(沖縄)並びに小笠原諸島等の施政権返還を内容に入れさせた。吉田退陣後は、政界入りを望む声もあったが政治から縁を切り、実業界に戻る。

エピソード5
中曽根康弘が立ち寄った際、ゴルフコースから閉め出されたSPと新聞記者が双眼鏡を用いて中曽根の様子をうかがっていたところ、「なんだ?バードウオッチングか?」と強烈に皮肉ったといわれている(当時、中曽根は政治的立場をよく変えるため「風見鶏」と揶揄されていた)。

とまあ、ご存知のように凄い人なのだが、雑誌を読んでいたら、彼の物事についてのプリンシプル(原理原則)の一つが、"No Substitute" つまり、代わりがない、代替するものがない…というくだりがあり、心の琴線に触れる。

本来、彼が意図した事とは、違う理解かもしれないが、何しろ熱い男の話しを、ごちゃ混ぜにして読んでいたものだから…。
ニコガクナインの夏も、楊令の野望も、甘粕大尉の満州も、全て"No Substitute"。今が全てであり、後で何かを修正することも、追加することも出来ない。そんな芳醇な時間を持つ事が出来るのは、本当に幸せだと思う。どれだけの人間が、覚悟と責任を持って、今に向き合っているのだろう。

熱く燃えるのも大変だ…と、エアコンの効いた部屋で、妙な劣等感と焦燥感を覚える俺でした。やっぱ、引きこもってちゃ駄目ね。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://mvt.fresheye.com/mt/mt-tb.cgi/912