独り言
生きる事は、難しい。
生まれてきたのは、何かを為すためだと信じる。生きている意味や目的を見出そうと足掻く。
生は、何かを達成する為の手段でもあり、そのものが目的でもある。手段や目的が、渾然一体となり、もやもやしながら、過ごす時期もある。
学生の頃は、如何に生きるべきか?という答えの無い問いに、悩んでいた。
最近では、余り難しく考える事は止めてしまった。今日出来ることは、今日全て行う。目の前のことに、軽重関わらず全力を尽くす。シンプルなルールをもち、それに外れることはしない。
「花神」の中で、大村益次郎が、「人生は簡単でなくてはならない」という意の事を言うのだが、40代半ばにして、感覚的に理解できるようになった。(といいつつ、大村益次郎は、おイネさんと恋に落ちて、人生を複雑にしてしまうわけだが、それもまたよしか)
どうであれ、真剣に懸命に生きていく事は、素晴らしいし、例え市井に暮らす平凡なものであれ、革命家であれ、セレブであれ、同様に大きな意味をもつものだと思う。
秋葉原事件に、言いようのない怒りを感じる。意義深いはずの人生が、本人の意思とは無関係な、何も意味の無い偶然の暴力により、いきなり終りを告げることの不条理さ。
被害者は、恐らく、何が何だかわからないうちに、生まれてきた意味、死ななくてはならない理由~そんな事を考える猶予もなく殺戮されたのだろう。命のこの耐え難いほどの軽さは、一体何だ。
犯人は、精神鑑定上は、正常である可能性が高いという記事を読んだ。
正常である精神をもつ人間が行う極めて異常な犯罪、意味のあるはずの人生の無意味な終焉…大きな矛盾のなかで、我々は生きている。秋葉原事件の被害者にならなかったのは、単なる偶然だ。
そんな社会で納得ある生と死を迎える事は、難しいことなのかもしれない。

