YouTubeチェック:ユーミン、浜田省吾、TMN
人に備わった能力で、最も素晴らしいものは、どんな事でも忘れることが出来るということでは、なかろうか?
過去の恥ずかしい言動の数々など、一挙に連続して思い出したりすると、デスノートに名前を書かれたのと同じ位のインパクト…っていうか、同じ死因になりそうだ。
過去デジタルカメラのマーケティングをしていたにも関わらず、俺はカメラやビデオを撮るのも撮られるのも苦手な為、余り映像・画像の類が残っていない。
結婚式場なんかで、よくビデオ撮影などをするが、これなど自傷行為に近いものがある。大体、その呪われたビデオテープ(DVD?)はどうするつもりか?陰陽師に、祈祷、印を結んでいただいた上で、周囲に結界を張り巡らした大木の根本に、埋める…というのが適切な処置だが。
友人を集めて観る?そりゃあ、ファシズムだ、白色テロだ、性質の悪い嫌がらせだ。婆さん、アンタにあの子の気持ちがわかるとでもいうんでっか?
個人で言えば、過去の映像などを自らの意志で残さない事が出来る。
ただアーティストは、そういうわけにはいかない。(俺が、ボーカリストになるのを断念した最も大きな理由の一つだ)
ここ数ヶ月、YouTubeで懐かしの洋楽、邦楽をチェックし、その度に身を震わせて、号泣恨三千年なのだが、身も心も凍りつく映像もある。以下、俺が遭遇してしまった寒い映像ベスト3.
3位:カンナ8号線 松任谷由実
ザンバラ髪のユーミンは、体にピッチリのレザーの上下で、何故か、両手を大きく交互に振り、ステージ上を行進しながら、あの名曲カンナ8号線を歌う。バックボーカル&ダンサー&ギター(高中正義なのだ)&ベースも含めて、同様に行進をする。ゴンドラで二階に移動しても行進する。曲の最初から、最後まで、イチニイチニで行進する。満員の熱狂する観客も、イチニイチニで足踏みをする。寒いというより、不可解な感じだが、俺もイチニイチニのリズムで聴いた。
この違和感が、時代のせいなのか、ユーミン個人によるものなのかは不明。最近のライブ映像で、ゆず+ミスチル桜井+ユーミンによる、「セシルの週末」を観た。途中、ユーミンの不可解なノリと振り付けに、ゆずの二人が当惑を隠せず苦笑いするシーンがあった。…やっぱ、ユーミンのせいか。
2位:J-BOYと愛の世代の前に 浜田省吾
ライブで、J-BOYを歌う前に、両手を挙げて,絶叫"Come on!! We are J-Boy!!” ウォ~(観客のどよめき)。
「愛の世代の前に」のプロモーションビデオ:何故か、歩道橋で、一人ギターを持って歌う浜田省吾。
サビの部分:「憎しみは憎しみで、怒りは怒りで、あがなわれることに、何故、気付かないのか?ウォウォ~」では、右手を前に突き出す。何度も、力強く。
何やら、世の中の矛盾に怒り、闘っている…?。「社会派ロッカー」的雰囲気を醸し出しつつ、大したことは言っていない。 過度にナルシスティックな感じが、とてつもなく寒い。凍りつきそうだ。
高校生の時は、えらく好きだったんだけど、もう聴くことはないのかも。ちょっと寂しい。マスター、いつもの奴頼む。
1位:セルフコントロール TMネットワーク
堂々の第一位は、TMネットワーク。
この曲を初めて聴いた時、知的で、クールで、都会的で、何てカッコいいのだろうと感動した記憶がある。
これは、ライブ映像で、メンバー、サポートミュージシャンの全員が、宇宙戦艦ヤマトの古代進が着用していたような、もしくは特撮戦隊シリーズの、ヒーローたちのような、衣装で登場。恐らく、デパート屋上のアトラクション会場以外、このコスチュームはないんじゃないか。
ボーカルは、戦隊服を着て激しく踊りながら歌うのだが、その動きがスクールメイツっぽい。
セルフコントロール♪と、サビを何度か繰り返し、間奏に入る直前で、彼は、「セルフコントロール」と叫ぶと大きく右手を上に上げて静止。決めポーズらしい。変身するつもりかと思った。
うちの息子風に言えば、「チョー、だせぇ。マジで、やばくない」
どうして、俺はこのグループを、「知的で、クールで、都会的で、何てカッコいいのだろう」って思ったのだろう。 肝心の音も、今聴くと、とてもモッチャリして、垢抜けない感じだ。
YouYubeは、映像のパワーを、シンプルな形で、俺に教えてくれる。5年、10年、100年前の映像を、気軽に、日常的に、観る事ができるようになった。本当に、素晴らしいものであったのか、一過性のブームであったのかは、時の篩いにかけてみれば、残酷なまでに明白だ。
前に、少し触れた「セシルの週末」は、1980年に発売された「時のないホテル」に収録されている。20年以上の歳月を経て行われた当該ライブでは、全くのオリジナルアレンジで再現された。発売当時も感動したし、昨日も感動したし、今も聴きながら書いている。

