今年のGWは、俺の人生の中で経験した、どのGWと比較できないユニークなものとなった。
結局のところ、5月6日まで、回復せず、①食事をする、②ドクターに頂いた大量の薬を飲む、③寝る→①に戻る…を、ばっちり繰り返すことになってしまった。
今日から出勤。帰宅をしてニュースをぼんやり眺めていたら、「300日問題、法務省通達へ」という報道に目が止まる。
これは、民法772条「嫡出の推定」に関わる件である。離婚後300日以内に出産した子を一律に「前夫の子」とみなす民法規定(嫡出推定)。現行制度の問題は、「前夫の子」でないことがはっきりしていても、嫡出推定を覆すには家庭裁判所での手続きが必要となる点。さらに、裁判で認められた場合も、戸籍には、いったんは「前夫の子」と推定されたという記載が残ることも問題視されている。
今回の措置で、離婚後に妊娠したことが医師の証明書で確認できれば、実際の父親の子として出生届を認める通達を全国の市区町村の戸籍窓口に出した。この特例措置は今月21日以降の出生届から実施される。
ただ、この「離婚後に妊娠した」ケースは、当該離婚後300日以内に出産したケース全体の一割に過ぎないらしく、この法律の問題点が解決されたわけではない。離婚後に妊娠という制約がついた原因としては、「貞操義務、性道徳という問題も考えなければいけない」(長勢法相)という判断からだ。
公明党は「家庭内暴力(DV)で離婚手続きがやむを得ず遅れ、離婚前の妊娠になってしまったなどのケースを救うことを重視すべきだ」と主張するが、自民党では「離婚前の妊娠はあくまで例外で、認めれば家族制度が崩壊する」という声が根強い。当初、与党プロジェクトチームが目指していた、離婚前の妊娠でも、出産時に再婚していればDNA鑑定で「再婚相手の子」と認める特例措置を設ける議員立法が見送られることになったのも、自民党の反発が強かったためとのこと。
一連の、法改正反対の動きは、非常に筋道が通っていない気がする。
この法律は、離婚後300日以内に生まれた子は離婚前の前夫の子と推定することを定めた民法772条の規定。早期に戸籍を確定し、扶養義務を負う父親を法的に明確化することで、子の権利を保護するのが、本来の目的だ。
つまり法の精神は、「子の権利を保障する」ことであって、「家族制度の維持」「貞操義務、性道徳」とは、本来無関係である。現在、DNA鑑定により、実際の父親は、簡単、スピーディに、明確に特定できるのであるから、離婚前の妊娠であろうが、なかろうが、正しい届出(「再婚相手の子」や「非嫡出子」としての届け出)を奨励すべきである…のは当たり前ではないのか?
例え、不倫のグチャグチャで、酒池肉林のドロドロで、子供が生まれたとして、親でもないオッサンの子供として戸籍に記録されたり、子供に不利益を生じたりする状況を容認すべしという話は、「子の権利を保護」という本来の目的にもかなわないし、子供の観点からすれば、単なる社会的な嫌がらせではないのか?不倫の末に生まれた子供には、それ位の厳しい処置を背負って生きていけとでもいうのか?ペナルティが必要なら、親に課せよ。
大体、自民党だとか、法務省の爺さんが言っている「家族制度の維持」「貞操義務、性道徳」って一体何なのだ?何を守りたいのか?何を罰したいのか?
離婚前の妊娠を認めたことによってこれら「家族制度の維持」「貞操義務、性道徳」は、崩壊するらしいが、もし、それが本当に社会的に死守しなくてはならないものであれば、この民法772条を本来の目的とは違う使い方で、適用するのではなく、不倫による妊娠を罰する法律を正々堂々立法を目指したらどうだ。(勿論、それで生まれた子供には支障ない形で)
1946年制定の野球憲章に従って、2007年の世界を破壊しようとする高野連。1898年制定の法律を使って、しかも法律の精神とは違う使い方で、「家族制度」「貞操義務、性道徳」(って何を意味しているかが、本当のところさっぱりわからないが…)を守ろうとしている人々。彼らは、恐らく自分達こそ正義だと思っているに違いない。
でも、俺の理解力と常識に照らすと、両者とも間違っていると思う。間違っていて、正義でもないことがまかり通る社会というのは、やりきれないと思う。寝たきりで終わった、俺のGW以上にやりきれない。(実は、デッサンの練習をしようと思っていたのだった)