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タバコの煙  このエントリーをはてなブックマークに追加 このエントリー参照しているはてなブックマーク このエントリーをdel.icio.usに追加

タバコを吸い始めたのは、15歳の初秋から。もう30年近く過ぎたことになる。

高校一年の体育祭の打ち上げで、初めてタバコをすって以来。打ち上げに飲みに行こうと友達に誘われた。学生服のまま飲み屋(ジャズ喫茶が夜は飲み屋になる)に行って、飲みまくったことを覚えている。

元々、祖母が飲み屋を経営していたこともあり、幼い頃より飲み屋のカウンターで遊んでいたせいか、酒場の雰囲気は、何故かしっくり来る感じ。

とはいっても、15歳で当時160センチくらいの上背しかない少年が、学生服で、飲んでいたら普通は問題になりそうなものだが、今考えると江國香織の小説にでてきそうな、白いふわっとした綿のシャツを着た髪の長い、スレンダーな店のお姉さんが(勿論凄く綺麗)、「まあいいわよ」ってな感じで、ウイスキーを出してくれたり、話しをしてくれたりして、自然な感じで、グラスを空けていった。

誘った友人は、私服に着替え、首に赤いスカーフを巻き、ブランデーかなんかを気取って飲んでいた。今考えると、学生服より、高一のガキが、ブランデーグラスをくるくる回したうえに、赤いスカーフ首に巻くほうが、かなり妙だが、タバコをくゆらせている彼をみて、不覚にもこう思った。「カッコイイ、これが大人だ!!」 

別段タバコが旨かったわけでもない。何故か、とても大人になりたかったし、タバコを吸えば大人になれるような気がした。モダンジャズが大音量で流れる薄暗い店の中で、酔って大騒ぎをする男女、タバコの煙が、くるくると輪をえがいて、流れてゆく。未経験の妖しげな世界が、広がっていた。

この日を境に、真面目な高校生から、酒を飲みタバコを吸い授業を抜け出す、余り真面目とはいえない高校生になっていった。(その後は転落の一途である)

人生において、タバコを吸ってプラスになることなど、一つもない。(マイナスはやたらあるが) 

無駄なことばかりやっていた、エネルギーを持て余していた、好きな女の子に打ち明けられなかった、マイナスばかりのあの頃を、ほろ苦く、愛おしく思い出すことがある。その風景は、いつも暗い照明のなかフワフワ浮かぶタバコの煙に、縁取られる。

プラスになることばかりやっている人生なんて、どこが面白いのか?無駄なことに一生懸命になったり、遠回りしたりするから面白いんだろ...とタバコを吸いながら思ったりもする。

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コメント

> 誘った友人は、私服に着替え、首に赤いスカーフを巻き、ブランデーかなんかを気取って飲んでいた。

うーん、スカーフですと小林旭ですね。アスコットタイだと裕次郎ですな。この姿、想像すると笑えます。(たばこ=小林旭、葉巻=裕次郎かな?)

私は中学時代にアメ横で勝ったウェスタンブーツをはいて銀座東急ホテルにスタンハンセン見に行ったことがあります。
先日、某ネットーオークションで同型のやれた中古ブーツが12万で売っていて愕然としました。

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