「国家の品格」を読んで思ったこと
まだ地元にいます。法事と親戚の集まりなどで、あわただしく時間が過ぎる中、「国家の品格」を読み終えました。
この本は、既にベストセラーになっているので、内容は、ご存知の方とも思いますが、日本人に、「自分が何者か思い出せ」と言っている本です。
「論理」と「合理性」を重視するアメリカ化は、弱者を切り捨て、情緒に欠け、金銭至上主義であり、自他の対立を前提とするものです。このアメリカ化が、「国際化」という、名の下に、世界中を席捲していることに著者は、厳しい目をむけています。
日本には、武士道のような、弱者を助け、卑怯な行動を戒め、誇り高く生きることを、理屈ぬきに最重要なものとする行動規範が存在します。また四季に彩られた美しい自然を愛でる気持ち、精神性の重視など、過去から受け継いできた日本人独特の「情緒」があります。
「論理」と「合理性」ではなく、日本人の特徴として、先祖から受け継いで来た「情緒と形」をもって、品格のある国家を再生しよう…というわけです。
「国家の品格」というタイトルからは、何らかの政治的(しかも右翼的な)匂いを感じさせます。
また、国際化という名のアメリカ化が、進んでいるのは紛れもない事実です。著者の主張は、日本として、この国際化に対応せよ…といっているわけではありませんし、右翼的な主張をしているわけでもないと僕は感じました。
この本は、日本人個々に送られた「自らを振り返ってみよう」というメッセージとして捉えるべきでしょう。現在の初等教育において、「日本人のアイデンティティ」について、洞察する機会やきっかけを与えることには、何も配慮はありません。というか、できるだけ避けていこうとするような傾向すらあります。そういった意味では、この本は、読み手一人一人が「日本人としての自分」を考える良い契機になる本だと思います。
「品格ある日本人」であるためには、知的、精神的修練を必要とします。戦後日本教育制度で欠落した部分だと思います。著者が鳴らしている警鐘が、まだ有効なのかについては、少し懐疑的ですが…。
If you like this, Please send 1 click to BlogRanking or Bloking. Thank you-☆


コメント
確かにアメリカ方式(常に敵を用意する事で繁栄する方式)には賛否両論ありますね。
金田さんの記事を読んで「ラストサムライ」を思い出しました。日本人の中には、あのような武士道精神、四季を感じる感性や情緒といったものが根付いているのですね。
確かに日本式とでも言いますか、日本人に刻み込まれた精神とアメリカ式の繁栄は対極にあると思います。
ただ、全てが相反するものでもなく、上手く融合できればより良い日本を築くことができるのではと思います。
投稿者: ねこまっしぐら | 2006年03月13日 16:52
著者も「論理と合理性」を否定しているわけではなく、「論理と合理性」に方向性を与えるのが、情緒と形であるといっています。形というのは、行動規範のようなものです。つまり、この「情緒と規範」がしっかりしていることにより、品格ある個人が存在しうるということなのでしょう
投稿者: 金田 | 2006年03月15日 02:10